結紋が生まれた誕生ストーリー

新たな私の表現方法~パステルとの出逢い~
まさか?!の1人旅先で、主人との出会い、更に“パステル”が更に深まりました。パステルを使い、指で描くことや、独特の優しい色合いに心惹かれました。
龍一さん(=主人)からパステルの簡単な使い方の説明を受けて描いてみると、何とも言えない楽しさと、なぜか分からないけれど、絵を描きながらとても心や身体が落ち着きました。初めての感覚でした。
その日から、心が動くたびにパステルで絵を描きました。心が動くたびにいつも、風景が頭の中に浮かんでいたので、それを絵におこしました。技法は常に、自由に♪ そして、制限なく♪
人から教わった通りのまま、毎日いつもと同じように、が苦手な私にとって、パステルはとても合っていました。
今感じている心を身体全部で感じて、浮かんだ風景を一気に描きます。
私の中に確実にあったけれど、今まで一度も見たことのなかった心の景色を、絵を通して人生で初めて見ることができた瞬間でした。
ずっと言葉で、想いを伝えるのが苦手だなと感じていた分、言葉以外にも気持ちを表現する方法と出逢えたかもしれない!!と、何とも言えない嬉しさで包まれました。
描いた絵を人に見てもらうと、込めた気持ちが、見た人にも同じように伝わりました。たまらなく嬉しくて、何度も何度も絵を描きました。
絵を描き始めて何日かたった頃、今まで忘れていた幼い頃の記憶が時々ふわっと出るようになりました。
家紋で絵合わせゲーム~家紋と私の出逢い~
当時、4・5歳の私が、家族とお墓参りに行った時のことを突然思い出しました。これが結紋の生まれる大きなきっかけとなるとは、その時は全く予想もしていませんでした。
お父さん、お母さんの真似をして、お墓の前で手を合わせてご先祖様にご挨拶をしました。
「もうすぐ1年生になります。小学校がとっても楽しみです。」
当時、何を伝えたらいいのか分からなかったので、よくご先祖様には近況報告をしていました。
挨拶が終わり、帰ろうと思った時、墓石に刻まれている家紋が私の目に飛び込んできます。
「ん?なんだこれ??」「なにかのカードかな?」私は、家紋を見るのに夢中でした。
ちょうど墓石に刻まれている家紋が目の前にくる背丈だっだので、気付いた時には、家紋しか目に入らなくなっている私がいました。お墓中を目を輝かせて見ていました。
そして、家紋を見つけては、他に似た家紋はないかを探すゲームを1人で楽しんでいました。
ここで幼い頃の記憶が、一旦終わります。
結婚×家紋
時が過ぎ27歳。私は、結婚をすることが決まり、「結婚ってなんだろう?」と考える時間が増えました。
結婚は、男女の恋物語だけでなくて物凄く大きくて、壮大な意味が隠れている気がする。と感じるようになりました。
結婚をきっかけに、2つの家族が1つの家族になること。家と家が晴れて結ばれること。命と命が結ばれ、新しい命が誕生すること。
結婚の中に込められているこんなに深くて素晴らしい意味を、何かをきっかけに、もう一度再認識できるようになったらいいな、と思ったときに、ピン!と閃きました。「あ!家紋!!いいかも♪」と。
今まで繋がってきた命(見えない物)が、家紋(見える)物によって表現されている家紋と、結婚が私の中で繋がったのです。
使命感
そこで家紋の話を同世代の友達に話してみると、「とっても面白い!いいと思う!!・・・でも、家の家紋知らないな。」「え?そもそも家紋って家にもあるのかな?」
「!!!!!!え!?!?!?家の家紋って当たり前に知っているものじゃないの!?」
目が点になるとはこのことか!というような、教科書にでも載ってよさそうな表情をその時はしていたに違いありません。
友達から素直な意見を聞いて、私の中で「これ、絶対私やりたい!!!家紋をこれから表現したい!」と、なぜか突然スイッチが入り、それからはずっと自分の心とミーティングを始めました。
答えはいつも私の中に
結婚を機に見つめ直す時間が増えた家紋を、また新たに皆に認識してもらえるためには、どうしたらよいだろう?と私の考える日々はまだまだ続きます。
考えに考えを重ねて、頭の中が混乱しそうになった瞬間、再び4歳の私が墓石の家紋を楽しそうに見ている映像が、浮かんできました。
最初は幼い私を映像として見ていたのですが、どんどん幼い私に近付いていくと、すっと子どもの頃の私の中に、27歳の私が入っていました。
一瞬「あれ?」と驚き、辺りを見回します。
「なるほど♪ この時の私の心になったら、これから家紋をどうやって表現していくか分かるかも知れない♪」何となくそんな気がしました。
気持ちの中に入り込み、大好きだった家紋の絵合わせゲームを楽しみます。
「あっ!この家紋は大好きな桜だ~」「これは何の形だろう?」
「これとこれは、似てるけど、真ん中がちょっと違う。」
その時、
「!!!!!!!!!」
(私、色の付いていない家紋なのに、頭の中で色をつけて絵合わせゲームしてる!!)
これに気付いた途端、一気に現実に戻ってきました。
「なるほど!!!家紋に色を付けて家紋の絵合わせゲームをやっていだんだ!!!!早速やってみよう~~~~~~~♪」
これがきっかけとなり、私の中にあった”家紋”と”パステル”が繋がったのです。
家紋 + 色
ワクワクの気持ちそのままに、まずは実家の家紋にパステルで色を付けてみました。
※↑絵がきや晴加がはじめて描いた結紋(クリックで拡大表示されます)
が、まるでしっくりこない。鶴が全く飛んでいない。生きていない。これでは絵の中の鶴・・・・。
こういうのを描きたいのではない。
もっと生命力があるもの。感動があるもの。心が動くものを描きたい。
描き手の私の心がこうならば、受け取り手にも同じように伝わってしまう。
1からもう一度考え直そう!
「家紋に色付けをするこの発想いい!!」「絶対いける!!」と心が高まっていた気持ちと、完成した作品とのギャップが凄過ぎて、心の底の底まで撃沈しました。
「やっぱ歴史ある家紋を、私が描こうとするのに無理があるのかな・・・・。」
「家紋のことを知らないから深み、奥行きを表現出来なかったのかもしれない!」
「よし!家紋について学ぼう♪」
(「やっぱ家紋について何も知らなったから、あんな風な家紋になったに違いない!もう、解決したようなものだな♪」)
なんて思いながら、早速軽い足取りで本屋さんへ向かいます。いつもとは、2トーン以上明るい声で店員に話しかけます。
「すみません♪ 家紋について書かれている本はありますか?」
すると1冊単行本を渡してもらいました。早速目次を見ると、家紋のはじまり、家紋の誕生背景など、まさに私が全く知らないことばかり書かれています。
ワクワクが高まる中、早速本を読み始めます。
「へ~家紋は平安時代から続いているものなんだ~。なるほど~~。」
「・・・・・・。」
3ページ目で、気付いたら寝ていました。。。
歴史を知ることももちろん大切だけど、今はではない。ということだけははっきり分かりました。笑
家紋 × 紅型 × パステル
振り返ってみると家紋が好きだったことを思い出してから、家紋や絵のことが頭から離れたことは、1日もありません。
そのくらい今の私にとってパステルと家紋が一体化している感覚があるのです。
「気晴らしに、出掛けよう!」
そんなことを思いながら、ゆいれーるに乗るために駅へ向かいました。切符を買い、改札を抜け、階段まで向かう途中に、ある1枚のポスターに目が止ました。
「紅型展か~。 ほんと沖縄ならではの色使いだな~。ひとつひとつの色ってこんなにはっきりしているんだ~。
へぇ~紅型は、色を抜いて表現されているんだ。色抜きか。白く抜いていくやり方、パステルでも私が、一番好きな描き方だな~そういえば。・・・・・・!!!!!!」
「色抜き。面白い!!家紋でも使えるかもしれない!白抜きということは、背景が大事だな~。どうせならパステルだからこそ出来るグラデーションがいいっ♪」
グラデーションと白抜きの技法は、私が特に好きな技法ということもあり、約半年振りに家紋制作への熱が復活したのです。その熱量のまま描いた作品がこちらです。
こうして、家紋×パステルの新しい表現方法へと辿り着きました。
結紋~yuimon誕生~
新しい家紋の表現方法は、完成しました。
更に、私の想いとして、家紋を結婚の式などの華やかで、おめでたい席でもお披露目できる状態のものにしたい!という想いから更に私と向き合いました。家と家が結ばれ一つになることを表現したい。それを新しい家紋のアートを使って。
(重なる。2つが1つに。今までのそれぞれの歴史はそのままに。)
いくつかのワードやイメージが沸き、最終的に1枚の紙に両家の家紋を描き、それを紐で結うようなデザインが浮かびました。
「これだ!!」
と、心の中で拍手喝采でした。完成した作品を見た途端、惚れ惚れしました。
完成した絵を見たときに、新しいものが生まれてきてくれたように感じたので、純粋に名前を付けたいと思ったのです。我が子に名前をつけようと思う感覚に近いでしょうか?
名前か・・・家紋。かもん。KAMON。家紋って言葉も残したいな。何かないか・・・・
また、頭の中を言葉や風景がグルグルと、めぐる数ヵ月が始まりました。
その頃沖縄に住み始めて1年半が過ぎようとしていました。沖縄の文化、沖縄の方とも話をする機会が増えた頃。
特に印象に残っているお話は、近所の方が私にして下さった言葉です。
「沖縄にはね、”ゆいま~る”という考え方があって、それは日常をみんなで協力して考えて、助け合うっていう意味だよ。
だから内地から旦那さんと2人だけで、大変なことがあるかもしれないけれど、みんな沖縄の人は助けてくれるからね。」
と私に話して下さいました。
私は、心がとっても温かくなって、沖縄は本当に素晴らしいところだと思ったと同時に、素敵なところへ導いて頂いたな、とも思いました。
“ゆいまーる”か。
助け合う。みんなが輪になっている感じがするな~、人と人が結ばれている。
「!!!!!!
あ!!!!ゆいもん!!!!
” ゆいもん ” いいかも!!!!!!!!!
ゆいは、結ぶの漢字を使おう♪
結紋!!!!!!!!!! これでいこう♪(^^)」
こうして、結紋~yuimon~が晴れて誕生することとなりました。


私、絵がきや晴加は、お客様ひとりひとりの「大切なあの人への想い」を
作品にのせて代弁するために、心晴絵・結紋・家紋などの作品を
完全フルオーダーメイドにて誠心誠意作らせていただいております。
ご注文の際には私、晴加自身がしっかりと打ち合わせをさせていただき、
お客様の愛と想いを最大限に反映させた「世界でたったひとつしかない作品」に
仕上げたいと常に感じておりますので
ご用命の際は↓より該当作品をご注文いただけますと嬉しいです^^
また、作品のご依頼に際しましてご不明点やご質問などがございましたら
ご遠慮なさらずにお気軽にお問い合わせくださいませ。